通商産業省の外郭団体である独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が9月10日よりブルネイを訪問している。
先進的なバイオテクノロジーの研究開発に取り組むNITEは、ブルネイに手つかずの状態で保存される原生林ジャングルにて有用新種の微生物探査プロジェクトをブルネイ政府と共同で行うことを視野に入れ、ブルネイを訪問。ブルネイ側は、国をあげて推進しようとするハート・オブ・ボルネオプロジェクトの目指す方向に本プロジェクトが合致するということからもNITEの訪問を歓迎した。
NITEはすでにインドネシア、モンゴル等と覚書を交わし、微生物の探査を行っており、プロジェクトの進展と共に新たな微生物を発見。これらの薬品の開発、健康食品、化学工業品の開発が期待されている。
ブルネイのすべてのジャングルを管理管轄する産業一次資源省林業局と議論を行った。
NITE安藤部長が他国とのプロジェクトの内容を参考にしながら、活動内容につき説明を行うとブルネイ側から一斉に質問が出た。
会議終了後、NITE野中理事より、「微生物の世界」と題された図鑑をマムード林業局長代行に贈呈した。ブルネイ側にとっては、未知の世界である。
ブルネイ大学も会議に参加。薬学研究所ニコラ博士にも記念品として図鑑が贈られた。
10日ブルネイ政府との協議を行ったNITEは、未だに約5,000種の植物が原生のまま存在するブルネイのジャングルの一部、テンブロン国立公園を訪問する予定となっている。
そう、今日も河の風がそよそよと吹く中で。